ソーシャルビジネス(SB)は、主に都市型ビジネスで都市の諸問題解決にビジネスで取り組みますが、インターネット等の活用で必ずしも相手の顔が見えなくても成立します。そして時には革新的なビジネスを生み出すこともあります。
一方、コミュニティ・ビジネス(CB)は、主に地域コミュニティの諸問題解決にビジネスで取り組みますが、その基本は人と人、人と地域・自治体、人と企業を結ぶ人間主体の相互扶助的なビジネスです。
ソーシャルビジネスとコミュニティ・ビジネスは重なる部分が大きいというのもその特徴です。
それは都市部でも地域コミュニティが存在するからです。
ソーシャルビジネスの事例は、都市部における有機野菜の販売事業や病児保育の共済事業、クラウドファンディング事業などです。これらは地方でも、山間地・過疎地では成立しにくいビジネスです(クラウドファンディングはどこでもできるが、その立地は主に都市部にある)。
一方コミュニティ・ビジネスの典型的な事例は、長野の過疎地における郷土食おやきの製造販売や徳島の葉っぱビジネスなどが上げられます。これらは過疎地における地域資源の高度利用とICTの利活用、高齢者の有効活用等による地域活性化を狙ったコミュニティ・ビジネスの好事例です。
☆ 私が自分のブログを通じてCBとSBの違いを指摘したものに下記のものがあります。
日本においてCBは、1994年から細内らが新聞で独自のCB論を発表し、1999年には今までのCB研究の成果をまとめた細内著『コミュニティ・ビジネス』中央大学出版部を上梓し、その後の広がりとして講演を通じて全国普及活動を重ね、2002年6月3日にNHK総合のクローズアップ現代で「広がるCB」の特集が組まれ、細内がその解説を担当しました。一方SBという言葉は後追いで出てきもので、それはムハマド・ユヌスさんのノーベル賞受賞(2006年10月)後、そして訪日後(2009年)のことで、CBの後追い的意味合いで、一般に普及していきました。その経過と定義を考察する多くの研究者の論文も多数発表されています。よって今でもCBとSBにまつわる意味合いが錯そうし、現場で混乱をきたしているのです。
☆ 2014年4月24日 (木)
コミュニティ・ビジネス(CB)とソーシャル・ビジネス(SB)の違い
コミュニティ・ビジネス(CB)は、顔の見える地域コミュニティの諸問題を等身大のビジネスで解決するもの。
ソーシャル・ビジネス(SB)は、広く一般社会の諸問題を積極的なビジネスで解決するもの。 CBとSBは重なる部分も多いが、地域社会という人が住み、交流するコミュニティ(バーチャルも含む)をベースに考えると、意外に相違点も少なくない。 これが、私の30年近くコミュニティの現場を歩いてきた実感だ。
出典:http://cbhakase.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/cbsb-3c8d.html
ソーシャル・ビジネス(SB)の事例:MODECO
大都市から出る廃材を再利用して作るオシャレなバッグやカバン
消防士の着古した防火服も再利用で新しいカバンに変身 (販売者の許可を得て撮影)
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